5日目のお話。
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明け方、何度も起きる。
そう、尿意だ。
高山病の薬の副作用でトイレに行く回数が増えてしまう。
これだけはどうしようもない。
身体を起こす。まだ頭が熱っぽい。
まだ高山病が引いていないようだ。
参ったなぁ。
そう落胆しつつも、トイレに行く。
そして寝袋に入る。
その繰り返し。
朝起きた時にマシになっていることを願うばかり。
そういう時に限って悪夢ばかり見る。
信じていた友達に裏切られた話。
彼女から別れ話を切り出された話。
どちらもリアリティーに溢れているから困る。
これじゃ尿意で目覚めたか悪夢で目覚めたかわかったもんじゃない。
そんな戦いを繰り返していると、外は明るくなっていた。
―――
起き上がる。
少し頭痛はあるが、熱っぽさは冷め、身体は軽い。
うん、かなりマシになった。
高山病も風邪と同じだなぁ。
薬を飲み、水をたくさん飲み、温かくして早く寝る。
結局、一時的な病気は正攻法が一番だ。
そんな若干高山病に対して達観したような気持ちになった。
いかんいかん、準備をせねば。
いつものようにマウンテンパーカーを羽織り、朝食、荷造りを済ませて入り口へ向かう。
今日はディンボチェという街への移動。
移動距離は長いが登りは600m程度。
しかも登りは最後の30分だけという。
これまでに比べればどうということはない。
そんな気持ちの下、本日のトレッキング開始。
高山病明けなので、いつも以上に足取りは重い。
でも、これでいいんだ。
目標はあくまでもベースキャンプまで。
今日さえ良ければいいという考えは2日目で捨ててきた。
アムリット、しゅんくんと距離が空く。だいたい10mぐらいだろうか。
二人の姿が見えてるので焦りはない。余裕を持てたことも少し成長と言っていいだろう。
途中、ヒマラヤの山々が見えるポイントが増えてきた。
徐々にではあるが、エベレストベースキャンプに近付いてきていることを感じられる。
ただ、ここに来てアムリットの行動が鼻に付き始める。
他のガイドと合流すれば、そっちの話に夢中になり、こちらのペースを無視してずんずん進んでいったり、こちらの状況確認の頻度が少なく感じたり。
いつもなら気にならないのに、今日はその行動が僕を苛立たせる。
登り方に余裕が持てても、精神的には全く余裕ないなぁ。
そうは思うも、人間そう簡単に感情をコントロールできず、少し不貞腐れたような態度で登る。
そうなると、やはり全く楽しくない。
ただでさえ苦手な登りがマイナスな感情と相まって、本当に苦痛でしかなかった。
体力的、身体的には余裕を持てている状況であるのに。
万全の肉体と負の感情と共に進んでいく。
苛々は止まらない。宿に着いたらクレームをつけてやろう。
そんな風にまで思っていた。
そんな状況で進んでいくとアムリットから話があった。
「今日の目的地に着いたよ」
そう、ディンボチェに到着していた。
最後の登りにも気付かず、あっさりと。
身体的には想像以上に余裕を持って到着出来た。
これは大きな収穫。
これまで苦しんだ問題を克服出来た。
本来喜ぶべきところであるが、今日は全く楽しくなかった。
毎日辛かろうとも苦しかろうとも、どこかに楽しさや喜びを感じれたのだが、今日だけは何もなかった。
精神的に余裕がなく、普段なら気にならないところに苛立つことで自分自身の楽しみさえ奪っていた。
実際、宿に着いた段階でアムリットへの苛立ちは全くなかった。
くだらない事で腹を立てていた証拠だ。
自分自身の精神的未熟さが恥ずかしくなった。
負の感情に苛まれた状況では、感動も喜びも生まれない。
それを求めてきたのに、本末転倒である。
ただ、プラスに考えよう。
メインのベースキャンプまでにこの事について気付けたのだから。
恥じる部分は改め、次に活かせるように心得よう。
日々、改めなければならないことがどんどん出てくる。
やっぱり山登りは人生だ。
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