おはようございます。なお吉です。
今日からいよいよダナキルツアー編!いつもと違い、ツアー当時に書いた日記をベースに書いていきたいと思います。
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0日目:快適な移動日
この日はアディスアベバからダナキルツアーの拠点となるメケレという街まで移動。
明朝。
約束の時間にホテルの外に出た。
日中の暑さから想像も付かないほど、寒い。
メケレまでのバスとバス停までのタクシーが今回のツアー内容に付けてもらったオプション。
早くタクシー来ないかな。
震えながら待っていると、約束の時間のちょっと過ぎたぐらいに1台のランクルが到着。
ETTのランクルだ。
急ぎ駆け込む。暖かい。ホっと一息。
ランクルは街中を駆け、途中で他のツアー客をピックアップ。
金さん夫妻。韓国人夫婦。世界一周してるんだとか。
日韓どちらもだけど、夫婦旅、本当に増えたよね。
そんな談笑をしているが、眠い。バス停までウトウトしとこ。
ただ、いつまで経ってもバス停にたどり着かない。おかしい。バス停まで10分ぐらいなはずなのに。
不思議に思いMaps.Meを見てみると、かなりオーバーしている。
あれ?どこのバス停まで行くんだ?
不安に思い、ドライバーに確認したところ、
「このランクルでメケレまで行くんだよー」
どうやらバス+タクシーがプライベートカーに変更になったよう。
え、聞いてないんですけど。まぁ、こっちの方が楽なのでいっか。
直行出来る安心感が芽生えたので、そのまま眠りに付くことに。
何時間か経った後だろうか、ドライバーに起こされる。
トイレ休憩と思い、降りてみると、
美しい渓谷の朝日。
想定してなかった景色に驚きながらも、その美しさに目が覚めた。
綺麗。
ただ、寒い。トイレもしとこ。
さぁ、再出発。
夜が空けた。
途中、昼休憩を挟みつつも、バスの到着予定時刻より1,2時間も早くメケレ到着。
快適だったし、これはラッキーだったなぁ。
ETTのメケレオフィスで翌朝の説明を受け、本日の宿へ。
LKペンション。
そそくさと明日の準備を済ませ、就寝。
1日目:ダナキルツアー、スタート
待ちに待ったこの日。
いよいよ待ちに待ったダナキルツアーの開幕。
ここでしか味わえない大自然が作り出す絶景を味わえると噂のこのツアー。
これに参加するためにエチオピアに来たと言っても過言ではありません。
この日、ワクワクで予定より早く目覚めたため、シャワーでリフレッシュ。
生き返る。水シャワーだけど。
ただ、反面このツアーはこうも呼ばれてる。
“世界一過酷なツアー”
さてさて、どうなることやら。
朝9時。
滞在していたLKペンションにツアー会社であるETTのスタッフが迎えに来た。
ETTの事務所に行き、ガイドと一緒に回るメンバーと顔合わせだ。
ガイドはブル。
顔は厳ついが、いいやつっぽい。
メンバーは昨日アディスアベバから一緒に来た韓国人の金さん夫婦と、イギリス人のグレッグ。
グレッグはサウサンプトン出身らしい。吉田麻也のこと、めちゃくちゃ知ってた。
彼ら3人は2泊3日のため、僕だけが最後残る形になるらしい。
僕が申し込んだ時、ツアー日数なんて聞かれず、当たり前のように3泊4日になったんだけど、これは如何に……
まぁ最初から3泊の予定だったから好都合だったけどね。
さて、メンバーも集ったことでツアー内容の説明がありました。
どうやら初日の今日、火山・エルタアレに行くらしい。
ちょっと残念。
だっていきなりクライマックスじゃん。
どちらかと言えばご馳走は最後に食べたいタイプ。
ただ、体力がフルにある時に登山出来るので、しんどさは少ないのがメリットらしい。
うん、確かにそうだね。
さてさて、ツアー説明もそこそこにいざ出発。
今日は火山の麓までドライブがほとんど。
ただ車に乗っているだけなので、かなり楽。
道もかなり舗装され、快適な車旅。
道中、うつらうつらしたぐらい。
途中コーヒー休憩を挟み、お昼。
何が出てくるか。どきどきそわそわ。
カレーだ。インジェラなし。かなりホッとした。
昨日インジェラの欠片を食べたけど、あんまり挑戦したくない食べ物である、あれは。
お昼を食べ、再出発を待っていると、地元の子らしき子ども達がワラワラと。
観光客慣れしてるはずの彼らであったが、カメラを見つけるやいなや、写真を撮ってほしいとせがまれる。
カメラを向けるとあれやこれやとポージング。
可愛らしいものです。
カメラには人と人の距離をグッと詰める力がやはり強く備わっているんだと改めて感じました。
さて、そんな彼らと遊んだ後、再出発。
そんな寂しそうな顔すんなよ。またな。
またうつらうつらしかけました。
その時でした。
ガタガタガタガタッ!!
さっきまでの舗装道から一変、砂漠地帯に突入。
しかもただの砂漠地帯ではなく、途中ゴツゴツとした岩が多くあるエリアも。
急にワイルドなドライブに様変わり。
ただ途中、野生のラクダやダチョウなんかもおり、人の世界から動物たちの世界に飛び込んだような感覚に陥りました。
そんな砂漠地帯を進んでいると、車が突然ストップ。
何事かと思って車を降りると、
別の車が砂漠にはまった模様。
周りのドライバーが一丸となって押しても全然進まない。
何度か繰り返し、最終手段。
別のランクルで引っ張る作戦へ。
何度かの挑戦を経て、
無事脱出。
僕をはじめツアー客は周りで見ていただけですが、皆ホッと胸を撫で下ろしました。
さて、再開です。
そう言えば、誰か言ってたなぁ。
世界一過酷なツアーは名前倒しだって。
車乗ってるだけで、アディスアベバからメケレに来るバスの方が大変だって。
んなアホな。
再開してからというもの、
超ガタガタ道。
慎重なスピードで進むものの、ひっくり返るんじゃないかと思うぐらい左右にかなり揺られます。
車内の手すりに捕まって耐えるのに一苦労するレベル。
誰だよ、世界一過酷なツアーは名前倒しだって言ったやつ。
嘘じゃねえかよ!
そんな状態がどれくらい続いただろう。
少なくとも1時間以上はあったかな。
何とか耐え凌ぎ、火山の麓のベースキャンプまで到着。
車酔いしやすい人だとかなりハードな揺れ。
本当に三半規管だけはめちゃくちゃ強くてよかった。両親に感謝。
さて、ここでしばし休憩。
ベースキャンプでは、これからのトレッキングに向け、スタッフが準備に追われている様子。
ラクダにツアー客用のマットレスを乗せている様子。
トレッキングエリアは当然車も通れないような場所。なのでラクダでこれだけのものを運ぶんだ。
たくましいんですね、ラクダさん。
情けないポースしてるけど。
さて、ちょうどサンセットのタイミング。
サンセットの方ばかり見ていて気付かなかった。
ここから火山が見えることに。
まだ遠くてよくわからないけど、煙が上がってるのはわかる。
仲良くなった別のガイド曰く、あそこまで煙が上がっていれば、今日は活発な日なんだと。ラッキーである。
さて、そうこうしていると晩御飯。
トマトスープにトマトスパゲッティ。
トマト嫌いは死ぬやつやな。
トマト大好き人間で良かった。再び両親に感謝。
晩御飯を食べ終わるとすぐに出発。
結構忙しない。
ここからは火山までトレッキング。
直線距離8kmだけど3時間ぐらい掛かるんだと。
久し振りのトレッキングなので結構ワクワク。
さて、出発。
出発してすぐ砂漠エリアが結構続きます。
ウォーターシューズで来なくて良かった。
こんなんウォーターシューズの中に入るとトレッキングどころではない。
砂漠エリアを終わると、今度はゴツゴツした岩肌のエリア。
トレッキングブーツで来て大正解。
他の参加者が滑って苦戦する中、スイスイ進めるのは中々快感。
ただ、登りは本当に緩やかなので、トレッキングというより散歩だけど。
前を見れば、薄っすらとマグマの煙と炎の赤色が見える。
途中、何度かの休憩が挟まれる。
その度、火山の写真を撮り続ける。
火山が徐々に近付いている。その分、迫力が増してくる。
そしてその薄っすらとした赤色がかなり大きくなってきた時、
息苦しくなってきた。
燃え続けるマグマに酸素が食われ、煙が充満しているせいだろうか。
ただ、いよいよすぐそこまでやって来たという実感が生まれる。
そのせいか、息苦しかろうと足取りは速くなる。
本日の野宿場所に到着。一旦休憩。
火山はもう目の前。鼓動が高まる。
水分補給をし、再出発。
再開してすぐ、足場がパリパリと割れるような弱い場所にたどり着く。
どうやらここは2017年の1月に噴火したマグマが固まってできた場所だそう。
まだ出来て一年も経っていない、本当に新しい地面だ。
ところどころ亀裂が走っており、落ちたら大怪我をしそうだ。
そう、僕たちは今、危険と隣り合わせの場所にいる。
逸る気持ちを抑えながらも、冷静に。
一歩一歩慎重に、且つ確実に進んでいく。
そうして、ようやく辿り着いた。
エルタアレ。
紛れもなく、現在も活動を続ける活火山。
距離はあるものの、マグマが流れているのが肉眼でも分かる。
ブクブクと盛り上がったり、上に載ってる溶岩を押し流したりしている。
時に爆発したり。
圧倒的。
そして暑い。熱気がやはり凄い。
これだけの距離があるのにこの暑さとは、マグマの近くはいったいどれほどの温度なんだろう。
これを見てると、なんだろうこの感じ。
凄く“生きてる”って感じる。
今まで数多くの大自然は見てきたけど、これはその中でも異質。
動いてる。力強く。
だから、地球の力強い“生”を肌で感じられる。
それに呼応するかのように自分自身も“生きてる”と。
そんな今まで感じたことのない感情と共に、一心不乱にただただマグマを眺め続け、気付けば1時間半も経っていました。
後ろに広がる満天の星空にも目もくれず。
それ程までに見入る、他にない素晴らしい光景でした。
さて、明日はどんな景色を見せてくれるんだろうか。
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